映画「悪人」

原作:吉田修一
監督:李 相日 (り・さんいる)
脚本:吉田修一、李 相日
音楽:久石 譲 
〔出演〕
妻夫木聡 深津絵里
岡田将生 満島ひかり
樹木希林 柄本 明
〔ストーリー〕
長崎の外れの小さな漁村に住む祐一(妻夫木)は出会い系サイトで知り合ったOLを殺害してしう。絶望の最中に出会った光代(深津)と逃亡する恋愛模様を軸に、事件に関係する人間たちの繊細な心理状況を丹念に描く衝撃の人間ドラマ。


原作は芥川賞作家・吉田修一の長編小説「悪人」の映画化です。
主演の深津絵里モントリオール世界映画祭で最優秀女優賞を受賞した作品でもあり観に行ってきました。


「本気で誰かに出会いたかった…」と精神的に孤独な二人がやっと見つけた愛でしたが、彼は殺人犯でした。彼女は自首しようとする彼を引き止め逃亡生活をして、二人はつかの間の心の通った日々を過ごします。
逃避行の果てに二人がたどり着いたのは地の果ての灯台でした。(長崎の五島市「大瀬崎灯台」)
「目の前に海があったら、もうそん先どこにも行かれんような気になるよ」自分の殻から出られないで閉じこもって生きている若者の悲しい物語でした。
暗くてもの悲しくこの先に希望はありませんが、地の果てに立つ灯台の眺めは美しく、二人が夕日や朝日を見て寄り添って過ごせたのが救いでした。

こうゆう孤独な日常に生きる青年達が居るのでしたら、この映画を観て先に希望のある生き方を探してほしいと思います。